1 最初は伯母と小跑とで満足度に差がないと予測する。両者の平均値を取ると、作者1.7、父1.1になる。この差は誤差の可能性がある。
2 具体度の1、2は独立変数であり、それにともなう満足度の大小は、従属変数になる。
3 独立変数そのものの1、2が要因で、独立変数の実際の値である満足度が水準になる。
4 ここでは、どちらの水準も同じ標本からデータを集めているため、具体度という要因は、参加者内要因になる。
5 得られた有意確率(p値)を有意水準と比較する。危険率は通常5%未満のため、ここではt検定を採用する。
6 t検定では、二つの平均の差を表す統計量(t値)、データの規模を表す自由度(df)、p値(p-value)を説明する。
[満足度のt検定]
作者1.7、父1.1、よってt値=0.6。
自由度は、独立した標本の個数から1引いたものである。よってdf=8。
p値は0.2にする。ここでは5%未満のため、対立仮説を採用し有意な差があると考える。
花村嘉英(2020)「心理学統計の検定を用いて莫言の『蛙』を考える」より