【カラム】
A平均1.4 標準偏差0.49 中央値1.0 四分位範囲1.0
B平均1.2 標準偏差0.4 中央値1.0 四分位範囲0
C平均1.8 標準偏差0.4 中央値2.0 四分位範囲0
D平均1.6 標準偏差0.49 中央値2.0 四分位範囲1.0
【クラスタABとクラスタCD】
AB 平均1.3普通、標準偏差0.44普通、中央値1.0普通、四分位範囲0.5低い
CD 平均1.7高い、標準偏差0.44普通、中央値2.0高い、四分位範囲0.5低い
【クラスタからの特徴を手掛かりにし、どういう情報が主成分なのか全体的に掴む】
BとCのバラツキが大きいということは、直示のジェスチャー及び新情報が多いことから、「鷺を打つ」場面で登場人物がよく動き、テンポよく情報が流れている。
【ライン】合計は、言語の認知と情報の認知の和を表す指標であり、文理の各系列をスライドする認知の柱が出す数字となる。
① 7、視覚、比喩、新情報、未解決 → 場面の始まりは未解決が多い。
② 5、視覚、直示、新情報、解決 → 目で見て確認している。
③ 7、視覚以外、比喩、旧情報、未解決 → 例え話のように聞こえる。
④ 5、視覚以外、直示、旧情報、未解決 → 先行して視覚情報があるやり取り。
⑤ 7、視覚以外、直示、新情報、未解決 → 相手の発言に対する返答。
⑥ 7、視覚、直示、新情報、未解決 → 許可を求めている。
⑦ 6、視覚、直示、新情報、未解決 → 足軽の行動。
⑧ 6、視覚以外、直示、新情報、解決 → 甚五郎の動作は指に残っている。
⑨ 5、視覚、直示、新情報、解決 → 銃撃の結果。
⑩ 5、視覚、直示、新情報、解決 → 甚五郎が称賛される。
【場面の全体】
全体では、視覚情報が6、7割で脳に届く通常の五感の入力信号の割合よりも低いため、視覚意外の情報も問題解決に効いている。
花村嘉英(2019)「森鴎外の「佐橋甚五郎」の多変量解析-クラスタ分析と主成分」より