森鴎外の「山椒大夫」の多変量解析-クラスタ分析と主成分7


【カラム】
A平均1.0 標準偏差0 中央値1.0 四分位範囲0
B平均1.0 標準偏差0 中央値1.0 四分位範囲0
C平均1.6 標準偏差0.49 中央値2.0 四分位範囲1.0
D平均1.8 標準偏差0.4 中央値2.0  四分位範囲0 
【クラスタABとクラスタCD】
AB 平均1.0低い、標準偏差0小さい、中央値1.0低い、四分位範囲0低い
CD 平均1.7高い、標準偏差0.44普通、中央値2.0高い、四分位範囲0.5低い
【クラスタからの特徴を手掛かりにし、どういう情報が主成分なのか全体的に掴む】
標準偏差を除いて、ABの数字が1であることから、登場人物の直示を詳述しようと思った。
【ライン】合計は、言語の認知と情報の認知の和を表す指標であり、文理の各系列をスライドする認知の柱が出す数字となる。
① 6、視覚、直示、新情報、未解決 → 厨子王が律師と別れる。
② 6、視覚、直示、新情報、未解決 → 律師が帰路に着く。
③ 5、視覚、直示、旧情報、未解決 → 律師が安寿と同じことをいう。
④ 5、視覚、直示、新情報、解決 → 厨子王が東山の清水寺に泊る。
⑤ 6、視覚、直示、新情報、未解決 → 枕もとに老人が立っている。
⑥ 5、視覚、直示、旧情報、未解決 → 関白師実が守本尊を見せろという。
⑦ 6、視覚、直示、新情報、未解決 → 厨子王が陸奥掾正氏の子と名乗る。
⑧ 6、視覚、直示、新情報、未解決 → 師実が仏像に礼をする。
⑨ 4、視覚、直示、旧情報、解決 → 師実が丁寧に見ていう。
⑩ 4、視覚、直示、旧情報、解決 → 師実は厨子王の身分が分かり客として迎える。
【場面の全体】
 全てのラインが視覚情報であり、脳に届く通常の五感の入力信号の割合よりも高いため、視覚情報が問題解決に効いている。

花村嘉英(2019)「森鴎外の『山椒大夫』の多変量解析-クラスタ分析と主成分」より


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